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鋳金:錫(すず)

鋳金:錫(すず)

鋳金(ちゅうきん)とは…

金属を溶かし、鋳型(いがた)と呼ばれる方に流し込んで成型する技法です。錫製品の他、銅や金、銀など様々な金属が素材になります。 鋳金の歴史は大変古く、メソポタミアでは紀元前3000年頃にはすでにその技術は知られており、エジプトや中国でも早くから青銅器が作られていました。日本に伝わったのは古墳時代の3〜5世紀頃だとされています。

 
錫の器はお気に入りのお酒を特別な味わいに
▲錫の器はお気に入りのお酒を特別な味わいに

錫について -錫の特性と錫の良さ

冷たいものは冷たいままで、温かいものは温かいままで
錫の特長としてまず挙げられるのが、熱伝導率の高さです。保冷・保温性に大変優れており、冷たいものはぬるくなりにくく、温かいものは温かいまま楽しめます。熱伝導率の高さゆえ、熱々の飲み物には不向きですが(器自体が熱くなってしまうため)、人肌燗やぬる燗には最適です。
味をまろやかにする
科学的な根拠は明らかになっていないそうですが、錫で飲むと、口当たりがまろやかで味が丸くなり、甘味を感じると多くの方がおっしゃいます。お酒がおいしくなるのはもちろんのこと、烏龍茶や水までも味が違うように感じます。


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錫製品のお手入れについて

使用後はスポンジなどで水洗いし、柔らかい布で水気を拭きとってください。
また、お茶や赤ワインなど色の濃いものが底に残った状態で放置すると色移りしてしまう場合もございますので、お気を付けください。
錫は使っていくうちに多少の使用感が出てまいります。そういった風合いを魅力の1つとしてお楽しみいただければ幸いです。もし汚れが気になる場合には、重層や歯磨き粉を使用し、柔らかい布で磨いてください。硬いタワシやクレンザーを使うと傷がついてしまいますので、ご使用はお控えください。


錫製品の鋳造工程

取材協力:錫工芸『錫光』様
※クリックで写真を拡大できます。

錫製品の鋳造の工程1・鋳込み 鋳込み(いこみ)
錫はそれだけでは柔らかすぎるため、胴と合わせて合金にし、火にかけて溶かします。
溶かした状態は「湯」と呼ばれ、約230度にも達します。この時の湯の温度はとても重要で、低すぎるとうまく流れず、高すぎると割れやすくなってしまうそうです。
固まったら、水を含ませた刷毛(はけ)をあてて冷やし、型から取り出します。
このようにして作った2つ以上のパーツを組み合わせて作る製品もあります。
錫製品の鋳造の工程2・ロクロ挽き ロクロ挽き
鋳込みで作ったものをロクロに取り付け、カンナを当てて表面を削っていきます。
さらにキサゲという仕上げ用の道具で削ると、磨き上げたような美しいツヤが出ます。
外側だけでなく、内側も同様にしてなめらかに削っていきます。
当ショップで販売している錫の器は、このように手仕上げで作られており、汚れが付着しにくく、手触りもとても良いです。
錫製品の鋳造の工程3・装飾 装飾
金槌(かなづち)を打ち付けて表面に模様をつけて装飾を施します。 数種類の金槌を使い分けたり、模様を重ねたりして、様々な表情をつけていきます。
また、絵付けや漆塗りをする製品もあります。
 
約230度まで熱して錫を溶かした「湯」      水を含ませた刷毛で錫を冷やす      表面を削ってツヤツヤに仕上げる      磨く前と磨いた後      製品の形状によって使い分けられる様々な形のカンナ